調査の目的:統計データには表れにくい、県民の生活実感により近い、いわゆる「街角の景気」に関するきめ細かな情報を素早く収集し、県内景気をより的確に把握する。
調査開始年:2003年
結果の概要:(1)新幹線開業による現在の景気への影響 県全体の動向を見ると、「良い影響があった」、「どちらかといえば良い影響があった」とする回答が合わせて45.7%と前回調査(平成15年10月)49.0%から3.3%減少した。「どちらとも言えない」は54.3%と前回調査49.0%から5.3%増加し、「どちらかといえば悪い影響があった」とする回答は前回調査で4.1%であったものが0%となった。 判断理由としては、観光客の増加等により良い方向の影響があったという声が多くを占めている一方、コンビニや百貨店、スーパーなどの県民生活関連業種では、県南地区や観光関連業種など特定の地域や分野への影響はあるだろうが身の回りでの影響は感じないとする意見が多かった。 業種別に見ると、観光関連では、良い方向の影響があったとする回答は55.0%で前回調査に比べて16.4%減少し、どちらとも言えないは45.0%と前回調査19.0%から大きく増加した。悪い方向の影響があったは前回調査4.8%であったものが0%となった。企業活動関連では、良い方向の影響があったとする回答は68.5%で前回調査に比べて10.6%増加し、どちらともいえないは31.6%で前回調査に比べ10.5%減少し、悪い方向の影響があったは前回調査と同じく0%であった。県民生活関連では、良い方向の影響があったとする回答は34.5%で前回調査に比べ3.4%減少したが、どちらとも言えないとする回答が65.5%を占めていた。 地区別に見ると、県南地区では、70.9%が良い方向の影響を感じているものの、他の地区ではどちらとも言えないとする回答が最も多かった。 分野別に見ると、雇用関連で85.7%、企業関連で64.7%が良い方向の影響があったと回答したものの、家計関連ではどちらとも言えないとする回答が62.9%であった。(2)新幹線開業による3か月後の景気への影響 県全体の動向を見ると、「良い影響がある」、「どちらかといえば良い影響がある」との回答は合わせて35.5%と前回調査に比べ1.8%増加した。また、「どちらとも言えない」とした景気ウォッチャーは62.4%と1.9%減少した。 判断理由としては、これまでのPRでの効果により冬の観光への観光客の増加を期待する声がある一方で、これまでのあまり影響を受けなかったことから今後の影響も見込めないとする声や、九州新幹線の開業に伴う客離れを懸念する声がある。 業種別に見ると、観光関連では、良い方向の影響があるとする回答が47.4%と前回調査に比べ9.3%増加し、どちらとも言えないとする回答は47.4%と前回調査に比べ5.0%減少した。企業活動関連では、良い方向の影響があるとする回答は47.3%で前回調査と同率で、どちらとも言えないも52.6%で前回と同じであった。県民生活関連では、良い方向の影響があるとする回答は27.3%で前回調査から0.3%減少し、どちらとも言えないは70.9%で1.5%増加した。 地区別に見ると、県南地区では50.0%が良い方向の影響を予想していたものの、他の地区では、いずれも、どちらとも言えないが大半を占めている。 分野別に見ると、企業関連で52.4%が良い方向の影響があることを見込んでいるが、家計関連、雇用関連ではどちらとも言えないとする回答が大半であった。
次回公表予定日:1988年--月